はじめての退職・転職の手続きガイド|辞める前から失業保険・年金・健康保険まで
このガイドで分かること|初めて退職・転職する人へ
会社を辞めるのが初めてだと、「何から手をつければいいのか」「どこに行けばいいのか」が分からなくて当然です。退職には、会社の中でやること(退職を伝える、引き継ぐ)と、辞めたあとに自分でやる手続き(保険・年金・税金・失業保険)があります。しかも、いくつかの手続きには「退職日の翌日から14日以内」「20日以内」といった短い期限があります。
このガイドは、退職・転職をまったく知らない人が、1ページで全体の流れをつかめるように作りました。中学生が読んでも分かる言葉を使い、専門用語には必ず説明を添えています。
このガイドで分かること
- 退職前にやること(いつ伝えるか、退職届、有給休暇、引き継ぎ、会社に頼む書類)
- 退職後の手続き(健康保険・国民年金・住民税・所得税)の期限と、市区町村に持っていくもの
- 失業保険(雇用保険の基本手当)のもらい方、自分の辞め方で何が変わるか、自分の月給でいくらになるかの目安
- 次の会社に入ったときに、自分でする手続き
- 退職時にもらう書類と、その使い道
- 転職活動の進め方(履歴書・職務経歴書・面接)の基本
- よくある失敗、チェックリスト、困ったときの相談先
こんな人に向けて書いています
- 初めて会社を辞める人、退職を考え始めた人
- 退職日が決まり、辞める前後に何をすればよいか確認したい人
- 次の仕事が決まる前に辞めるので、お金や保険のことが心配な人
読み方のコツ
最初に「全体像」の図で3つの段階を確認し、次に用語ミニ辞典で言葉に慣れてください。そのあと、自分がいまいる段階の章から読むのがおすすめです。退職日がもう決まっている人は、「退職後の手続き」と「チェックリスト」を先に読んでも大丈夫です。
このガイドは2026年(令和8年)10月時点の制度をもとにした一般的な説明です。日付は「西暦(和暦)」の形で書いています。金額や日数は毎年見直されることがあるため、最新は公式の情報で確認してください。
退職・転職の手続きとは?全体像を3つの段階でつかむ
退職・転職の手続きは、大きく 「辞める前」「辞めたあと」「次の仕事へ」 の3つの段階に分けると分かりやすくなります。結論から言うと、辞める前に「書類と期限の準備」をしておくほど、辞めたあとが楽になります。
たとえるなら、引っ越しに似ています。引っ越しでは、出る前に今の家の解約や荷造りをし、出たあとに住所変更や電気・水道の手続きをします。退職も同じで、会社を「出る前の準備」と「出たあとの切り替え」があります。

| 段階 | 主にやること | 主な相手 |
|---|---|---|
| ① 辞める前 | 退職を伝える、退職届、有給休暇の消化、引き継ぎ、書類の確認 | 会社(上司・人事) |
| ② 辞めたあと | 健康保険と年金の切り替え、失業保険の手続き、住民税・所得税 | 市区町村、ハローワーク、健康保険の運営団体など |
| ③ 次の仕事へ | 応募書類、面接、内定後の条件確認、入社書類の提出 | 応募先・転職先 |
次の仕事がすぐ決まっていて、退職日の翌日から新しい会社で働く人は、②の多くを新しい会社がしてくれます。一方、1日でも「どこにも勤めていない期間」があると、健康保険と年金の切り替えを自分でする必要があります。 さらに、その後で次の会社に入ったときにも、自分でする手続きがあります(このガイドの「次の会社に入ったら」で説明します)。
ここまでで覚えておくこと
- 手続きは「辞める前」「辞めたあと」「次の仕事へ」の3段階
- 次の会社に入るまで空白の期間があると、保険と年金の切り替えを自分でする
- 退職日の翌日から14日以内・20日以内という短い期限の手続きがある
最初に覚えたい用語ミニ辞典
退職・転職の手続きには、ふだん聞きなれない言葉がたくさん出てきます。まずは、この8語だけ覚えてください。ほかの言葉は、本文で出てきたときに説明します。
まず覚える8語
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| 退職と離職 | どちらも「会社を辞めること」。ハローワーク(雇用保険)では「離職」と言う(「離職日」=「退職日」) |
| 離職票 | 会社を辞めたことと、辞めた理由・給料が書かれた書類。ハローワークが作り、自分の手元に届く(失業保険の手続きに必ず使う) |
| 国民健康保険(国保) | 市区町村が運営する健康保険(会社の保険をやめた人が入る) |
| 任意継続 | 辞めた会社の健康保険に、最長2年入り続ける仕組み(退職日の翌日から20日以内に申し込む) |
| 家族の扶養(被扶養者) | 親や配偶者など、家族の健康保険に入れてもらうこと(収入が少ない場合に入れる) |
| 国民年金への切り替え | 会社員の年金(厚生年金)から、自分で保険料を払う国民年金に変わる手続き(退職日の翌日から14日以内に市区町村で) |
| 待期(たいき) | 失業保険が出ない最初の7日間(ハローワークで手続きした日から数える) |
| 給付制限 | 正当な理由のない自己都合(転職したいから等)で辞めた人に、さらに失業保険が出ない期間(原則1か月) |
出てきたら見る語(タップで開く)
会社・健康保険の言葉
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| 退職願・退職届 | 「辞めたい」とお願いする紙/「辞めます」と伝える紙 |
| 有給休暇 | 休んでも給料が出る休みの日 |
| 資格喪失 | その保険に入っている立場を失うこと。会社の健康保険は退職日の翌日に資格喪失 |
| 協会けんぽ(全国健康保険協会) | 主に中小企業で働く人が入る健康保険の運営団体 |
| 健康保険組合 | 大企業や同じ業種の会社などが、自分たちで作った健康保険の運営団体 |
| マイナ保険証 | マイナンバーカードを、健康保険証として使えるように登録したもの |
| 資格確認書・資格情報のお知らせ | どちらも、どの健康保険に入っているかが書かれたもの。資格確認書は保険証の代わりに病院で出すもの、お知らせはマイナ保険証を使う人に送られる紙 |
| 健康保険資格喪失証明書 | 「いつ会社の健康保険を抜けたか」を示す紙。国民健康保険の加入と、国民年金の切り替えに使える |
| 介護保険料 | 40歳から64歳の人が、健康保険料と一緒に払う介護の保険料 |
年金の言葉
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| 厚生年金 | 会社員が入る年金。保険料は給料から引かれ、会社と半分ずつ払う |
| 第1号・第2号・第3号被保険者 | 国民年金の入り方の種類。第2号=会社員(厚生年金を通じて加入)、第1号=自分で保険料を払う人(無職・自営業など)、第3号=会社員の配偶者に扶養されている人(負担なし)。辞めると第2号から第1号(または第3号)に変わる |
| 基礎年金番号 | 年金の記録を管理するための、1人に1つの番号 |
| 特例免除 | 退職した人が、国民年金の保険料を免除してもらう申請 |
| 障害年金 | 病気やけがで障害が残ったときに受け取れる年金 |
失業保険(雇用保険)の言葉
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| 雇用保険・基本手当 | 仕事を失ったときなどにお金を出す国の保険。「失業保険」の正式な名前が「基本手当」 |
| 被保険者期間 | 雇用保険に入っていた期間。自分の期間は離職票に書かれる |
| 離職証明書 | 会社がハローワークに出す、辞めた理由や給料を書いた書類。これをもとに離職票が作られる |
| 雇用保険被保険者証 | 雇用保険に入っていたことを示す紙。次の会社で求められることがある |
| 雇用保険受給資格者証・失業認定申告書 | 失業保険を受け取る人の記録用の書類/認定日ごとに仕事探しやアルバイトの状況を書いて出す紙 |
| 特定受給資格者 | 倒産・解雇など、会社の都合で辞めた人のこと(ハローワークでの呼び方) |
| 特定理由離職者 | 契約が更新されなかった人や、正当な理由のある自己都合で辞めた人など |
| 雇止め(やといどめ) | 契約社員などが、契約を更新してもらえずに仕事が終わること |
| 失業認定 | 「仕事を探している」とハローワークに確認してもらうこと。原則4週間に1回 |
| 職業紹介事業者 | 国の許可や届出を受けて、求人と求職者の間を取り持つ会社。担当者が求人を紹介してくれる、いわゆる転職エージェントがこれに当たる |
| 教育訓練給付・公共職業訓練 | 国が指定した、仕事に役立つ講座の費用の一部を出す制度/国や都道府県が行う職業訓練 |
| 就職困難者 | 障害のある人など、就職が特に難しいとされる人 |
税金の言葉
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| 源泉徴収・源泉徴収票 | 給料から所得税を先に引いておくこと/その年の給料と、引かれた所得税が書かれた紙 |
| 年末調整・確定申告 | 1年分の所得税を計算し直すこと。年内に再就職しないなら翌年に確定申告 |
| 特別徴収・普通徴収 | 住民税を給料から引く払い方/納付書で自分で払う払い方 |
退職までの流れ|辞める前にやること
この章では、会社の中でやることを順番に説明します。結論は、「就業規則を確認する → 退職を伝える → 退職日を決める → 有給休暇と引き継ぎの計画 → 会社に頼む書類を確認」 の順に進めることです。

退職はいつまでに伝える?就業規則と法律の「2週間」
正社員のように 期間の定めのない雇用(契約の終わりの日が決まっていない働き方)では、法律(民法)で、「辞めます」と申し出た日から2週間たつと雇用が終わると決められています。
ただし、実際には会社の 就業規則(会社のルールブック)に「退職の1か月前までに申し出る」などと書かれていることが多くあります。引き継ぎの時間も必要なので、まず就業規則を読み、余裕を持って伝えるのが現実的です。契約社員のように 期間の決まった契約 の人は、扱いが異なることがあるため、契約書と就業規則を確認してください。
退職願と退職届の違い
- 退職願:「辞めさせてください」とお願いする書類。会社が受け入れるまでは話し合いの段階です。
- 退職届:「○月○日に辞めます」と意思を伝える書類。
どちらを出すか、決まった書式があるかは会社によって違います。書き方は 退職願・退職届・辞表の違いと書き方|提出時期と民法の2週間ルール で詳しく説明しています。
有給休暇の消化
有給休暇は、休んでも給料が出る休みです。厚生労働省の解説では、退職すると、その日で残りの有給休暇の権利はなくなるとされています。辞めたあとに「使わなかった分」を使うことはできないので、退職日までの予定に組み込みましょう。
会社には、忙しい時期に休みの日をずらしてもらうよう求める権利(時季変更権)があります。ただ、同じ解説では、退職日で権利が消える場合はずらす先の日がないため、残りを使い切る申し出は認めるほかない、と説明されています。もめないためには、引き継ぎの日程とセットで早めに相談するのが近道です。詳しくは 退職前の有給休暇の消化|退職日で消滅する権利と時季変更権・日程の組み方 を参照してください。
退職日の決め方|月末と月の途中で変わること
最終出社日(会社に行く最後の日)と 退職日(会社に籍がある最後の日)は、同じとは限りません。たとえば、最終出社のあとに有給休暇を使い切り、その最後の日を退職日にする形があります。退職日は、このあと説明する健康保険・年金・失業保険の「起点の日」になるので、メモしておきましょう。
退職日を月末にするか、月の途中にするかで、社会保険料(健康保険と厚生年金の保険料)の払い方が変わります。日本年金機構の説明では、保険料は「資格を失った日(退職日の翌日)が属する月の前月分まで」払います。
- 月末に辞めた場合:資格を失う日が翌月1日なので、辞めた月の分まで会社の保険で払います(保険料は会社と半分ずつ)。給料の締め日によっては、最後の給料から「前の月の分」と「辞めた月の分」がまとめて引かれ、2か月分に見えることがあります。払う月数が増えるわけではありません。
- 月の途中で辞めた場合:辞めた月の分は会社の保険では払わず、その月から国民年金や国民健康保険などに切り替えて、全額を自分で払います(次の会社にその月のうちに入る場合などを除く)。
大まかな目安として、次の会社まで間があく人は、月末退職なら辞めた月の分は会社と半分ずつ、月の途中の退職なら辞めた月の分から自分で全額 払うことになります。どちらの合計が少ないかは、給料や市区町村の保険料で変わるので、気になる人は見積もりで比べてください。詳しくは 月末退職と月の途中の退職で変わる社会保険料|資格喪失日と2か月分控除の仕組み を参照してください。
辞める前に会社に確かめる6つのこと
- 「離職票がほしい」と伝えたか:離職票は失業保険の手続きに必要です。59歳以上の人は会社が必ず手続きしますが、59歳未満の人は、本人が希望しないと出ないことがあります。次の仕事が決まっていない人は、はっきり「離職票がほしい」と伝えましょう。
- 離職理由の書き方:会社がハローワークに出す 離職証明書 には、辞めた理由が書かれます。ハローワークの案内では、辞める前に本人が内容を確認する流れになっています。理由によって失業保険の扱いが変わるので、よく読みます。この離職証明書をもとに、ハローワークが「離職票」を作り、あとで自分の手元に届きます。
- 「退職日が分かる書類」を出してもらえるか:退職日の翌日から次の会社に入る人以外は、全員 頼んでおきます。国民年金や国民健康保険の手続き(14日以内)や、家族の扶養に入る手続きで、退職日を確かめる書類が要るからです。離職票は届くまでおおむね2週間かかり、14日に間に合わないことがあります。そこで、会社がすぐ出せる 「健康保険(・厚生年金保険)資格喪失証明書」か「退職証明書」 を頼みます。どちらが使えるかは、このあとの「書類のまとめ表」を見てください。
- 雇用保険被保険者証が手元にあるか:雇用保険に入っていたことを示す紙で、次の会社で雇用保険に入るときに求められることがあります。会社が保管していることがあるので、退職時に受け取れるか聞きます。
- 源泉徴収票をいつ受け取れるか:その年に会社から受け取った給料と、給料から引かれた所得税が書かれた紙です。会社は、退職した人に、退職の日から1か月以内に渡すことになっています。次の会社の年末調整か、確定申告に使います。
- 返すものは何か:会社の健康保険の「保険証」や「資格確認書」(保険証の代わりに病院で出すカード)は、退職日の翌日から使えないので会社に返します。マイナンバーカードを保険証として使っている人は、カードは返しません。協会けんぽは、資格を失ったあとに使うと医療費を返すことになると注意しています。
ここまでで覚えておくこと
- まず就業規則を読む。法律上は申し出から2週間で雇用は終わる(期間の定めのない雇用の場合)
- 有給休暇は退職日で消える。引き継ぎとセットで早めに日程を組む
- 「離職票がほしい」「離職理由の確認」「退職日が分かる書類(資格喪失証明書か退職証明書)」「源泉徴収票の時期」を辞める前に確認する
退職後の手続きとは?いつまでに・どこで・何をするか
退職後にやることは、主に4つです。① 健康保険の切り替え ② 年金の切り替え ③ 失業保険の手続き ④ 税金(住民税・所得税)の確認 です。次の会社にすぐ入らない人について、期限の短いものから並べると、次のとおりです。
| 手続き | 期限・タイミング | どこで |
|---|---|---|
| 国民年金に切り替える(第1号被保険者=自分で保険料を払う人になる) | 退職日の翌日から14日以内 | 住んでいる市区町村 |
| 国民健康保険に入る(選んだ人) | 退職日の翌日から14日以内 | 住んでいる市区町村 |
| 任意継続を申し込む(選んだ人) | 退職日の翌日から20日以内(郵送は20日以内に届くように) | 協会けんぽの人は住んでいる都道府県の協会けんぽ支部、健康保険組合の人はその組合 |
| 家族の扶養に入る(選んだ人) | できるだけ早く(家族の勤務先が届け出る期限は5日以内) | 家族の勤務先 |
| 失業保険の手続き | 離職票が届いたらすぐ | 住んでいる地域のハローワーク |
| 所得税の精算 | 年内に再就職→新しい会社の年末調整/しない→翌年に確定申告 | 新しい会社/税務署 |
「退職日の翌日から14日以内」の数え方:退職日の翌日を1日目として数えます。たとえば9月30日に退職したら、10月1日が1日目なので、14日以内は 10月14日まで、20日以内は 10月20日まで です。
健康保険は、国民健康保険・任意継続・家族の扶養の3つから1つ を選びます。2つ以上の手続きをするわけではありません。一方、年金は健康保険とは別の制度 です。健康保険で任意継続を選んだ人も、親の扶養に入った人も、年金は国民年金への切り替えが必要です(配偶者の扶養に入り、国民年金の第3号被保険者になる人を除く)。
失業保険の期限について、「受給期間は、離職(退職)の翌日から原則1年間」という決まりがあります。これは 「1年以内に手続きすればよい」という意味ではなく、「失業保険を受け取れるのは最長でこの1年の中だけ」という上限 です。手続きが遅れると、そのぶん受け取れる日数を使い切れなくなることがあります。くわしくは失業保険の章で説明します。
市区町村に持っていくもの(国民年金・国民健康保険)
退職日の翌日から14日以内に市区町村へ行くときは、次のものを用意します。自治体によって少し違うので、出かける前に市区町村のウェブサイトか電話で確認してください。
- 退職日が分かる書類:健康保険(・厚生年金保険)資格喪失証明書、退職証明書、離職票など、どれか1つ(大阪市・横浜市の案内)。国民健康保険の手続きには、横浜市の案内では「誰が、何の保険を、いつ抜けたか」が分かる書類が必要とされているので、国民健康保険にする人は 健康保険資格喪失証明書 があると確実です。
- 本人確認書類:マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど
- マイナンバーか基礎年金番号が分かるもの:マイナンバーカード、基礎年金番号通知書、年金手帳など
14日以内に書類がそろわないときは、期限内に市区町村の窓口に相談してください(大阪市の案内でも、書類がそろわない場合は期間内に相談するよう案内しています)。国民年金の切り替えは、マイナポータル(国のオンライン手続きサイト)から、スマホとマイナンバーカードで申請することもできます。
自分の健康保険は「協会けんぽ」?「健康保険組合」?
会社員の健康保険には、主に2つの運営団体があります。
- 協会けんぽ(全国健康保険協会):主に中小企業で働く人の健康保険を運営しています。
- 健康保険組合:大企業や同じ業種の会社などが自分たちで作った健康保険の運営団体です。「○○健康保険組合」という名前です。
自分がどちらかは、保険証・資格確認書・資格情報のお知らせに書かれている保険者名(運営団体の名前) で確かめられます。「全国健康保険協会」「協会けんぽ」とあれば協会けんぽ、「○○健康保険組合」とあれば健康保険組合です。手元の書類で分からなければ、辞める前に会社の人事・総務の担当者に聞いておきましょう。任意継続の申込先や保険料の決まり方は、どちらに入っていたかで変わります。
退職後の健康保険は3つから選ぶ
日本では、誰もがどこかの健康保険に入る仕組みです。会社を辞めると、その日の翌日に会社の健康保険の資格がなくなります。次の会社にすぐ入らない人は、次の3つから 1つ を選びます(協会けんぽの案内より)。どれが安いかは人によって違うので、図の「向いている人」は比べるときの手がかりとして見てください。

| 選択肢 | 入れる条件・期限 | 保険料の考え方 |
|---|---|---|
| 国民健康保険 | 会社の健康保険などに入っていない人。退職日の翌日から14日以内に市区町村に届け出る | 世帯の人数や前年の所得などで決まり、市区町村によって違う。保険料を減らしたり免除したりする制度(減免)がある |
| 任意継続 | 退職日までに続けて2か月以上加入していた。退職日の翌日から20日以内に申し出る | 会社が払っていた分も自分で払う。協会けんぽでは、標準報酬月額が32万円以下の人は在職中の約2倍、32万円を超えていた人は2倍より安くなる。家族を入れても保険料は同じ |
| 家族の扶養 | 家族の健康保険の条件(収入の見込みが年130万円未満など)を満たす | 扶養される人の保険料負担はない |
国民健康保険 は、市区町村が運営する保険です。保険料は、世帯の人数や前の年の所得などで決まり、住んでいる市区町村で違います。家族も国民健康保険に入る場合は、その人数分も保険料の計算に入ります。見積もりは在職中でも出せます。多くの市区町村が、ウェブの試算ツールや計算シートを公開しています(例:札幌市・名古屋市・大阪市)。窓口や電話で聞くこともできます。
倒産・解雇など会社の都合で辞めた人(特定受給資格者)や、雇止め(契約を更新してもらえずに終わること)・正当な理由のある自己都合で辞めた人など(特定理由離職者)には、軽減の仕組みがあります。保険料の計算に使う「前の年の給料からの所得」を、実際の3割の額として扱うので、保険料がかなり下がることがあります。対象かどうかは、離職票を持って市区町村で確認します。
任意継続 のポイントは、次の4つです(協会けんぽの場合)。
- 保険料はふつう在職中の約2倍:在職中は会社が半分払っていたので、辞めたあとは全額を自分で払います。
- ただし上限がある:保険料は「標準報酬月額 × 保険料率」で計算します。標準報酬月額は、手当を含む月給をいくつかの段階に分けたときの、自分の段階の額で、月給とだいたい同じ額です。これが 32万円を超えていた人も32万円として計算 されるので、2倍より安くなります。自分の標準報酬月額は、会社の担当者か協会けんぽに聞けば分かります。
- 家族を入れても保険料は同じ:計算に家族の人数は入らないので、条件を満たす家族は、追加の保険料なしで被扶養者として一緒に入れます。国民健康保険は世帯の人数も計算に入るので、家族が多いほど任意継続のほうが安くなることがあります。図の「向いている人」は、この違いをもとにした目安です。
- 保険料は原則2年間変わらない:保険料率が変わったときや、40歳になって介護保険料が加わるときなどを除きます。
申し込み方:住んでいる都道府県の協会けんぽ支部に、「健康保険任意継続被保険者資格取得申出書」を、退職日の翌日から20日以内に出します。窓口でも郵送でも出せ、郵送は20日以内に届く必要があります(20日目が土日祝なら次の平日まで)。申出書は協会けんぽのウェブサイトから印刷できます。家族も一緒に入れる場合は、生計を維持していることが分かる書類の添付が必要なことがあります。健康保険組合の人は、その組合に申し込み方を確認してください。
任意継続に入っていられる期間は2年間ですが、再就職して別の健康保険に入ったときや、保険料を期限までに払わなかったときは資格を失います。次の会社に入ったら、協会けんぽに「資格喪失申出書」を出します(「次の会社に入ったら」の章を参照)。
家族の扶養 のポイントは次のとおりです(日本年金機構の案内。協会けんぽに加入する会社の場合)。
- 「家族」には、配偶者だけでなく、親(父母・祖父母)、子、兄弟姉妹 なども入ります。これらの家族は、同居していなくても対象になります。20代で独身の人が、会社員の親の健康保険の扶養に入ることもできます。
- これから1年間の収入の見込みが 130万円未満(60歳以上などは180万円未満、19歳以上23歳未満は150万円未満)が目安です。
- 失業保険も収入に含まれます。130万円を360日で割ると約3,611円なので、失業保険の1日分が3,612円以上だと、支給が始まった時点で扶養から外れる届け出が必要です。
- 手続き:家族が勤務先を通して「被扶養者(異動)届」を出します(勤務先が届け出る期限は5日以内)。自分は、収入の条件を確かめるための書類として、退職証明書か離職票の写し を家族に渡します(失業保険を受け取っている人は雇用保険受給資格者証の写し)。
- 扶養から外れたら、国民健康保険などに入る手続きが必要です(国民健康保険の届出は14日以内。持ち物は市区町村に確認)。
- 年金の扶養(第3号被保険者)は配偶者だけ です。親の健康保険の扶養に入る人は、国民年金は第1号として自分で保険料を払います(払えなければ特例免除を申請)。
- 健康保険組合によって基準や書類が異なることがあるので、家族の勤務先に確認してください。
14日と20日の関係は? 国民健康保険の「14日以内」は届出の期限で、過ぎても加入はできます。ただし、届出が遅れても保険料は加入する日(退職日の翌日)の分からかかり、さかのぼって払います(大阪市の案内では最長2年分)。一方、任意継続の「20日以内」を過ぎると、任意継続は選べなくなります。9月30日に退職した人の例で整理すると、次のとおりです。
| 決めた日 | 国民健康保険にする場合 | 任意継続にする場合 |
|---|---|---|
| 10月14日まで | 期限内に届出できる | 申し込める |
| 10月15日〜20日 | 届出の期限は過ぎるが、加入はできる。保険料は10月1日の分から払う | まだ申し込める |
| 10月21日以降 | 同上(さかのぼって払う) | 選べない(期限切れ) |
おすすめの進め方は、在職中に 市区町村の試算ツールや窓口で国民健康保険の見積もりを出し、任意継続の見積もり(在職中の健康保険料 × 約2が目安)と並べて、退職前にどちらにするか決めておくことです。そうすれば、退職後は14日以内(任意継続なら20日以内)の手続きだけで済みます。見積もりの間に病院にかかる必要があるときは、市区町村か協会けんぽに相談してください。比べ方の詳細は 退職後の健康保険は3つから選ぶ|任意継続・国民健康保険・家族の扶養の比べ方 にあります。
国民年金への切り替え|退職日の翌日から14日以内に市区町村へ
会社員は、厚生年金(会社員が入る年金)に入っていて、給料から保険料が引かれています。退職すると、その翌日に厚生年金の資格がなくなります。次の会社に入るまで間があく人は、国民年金の切り替えが必要です。
- 自分で保険料を払う人(第1号被保険者):無職の人、自営業になる人、親の扶養に入る人など。退職日の翌日から14日以内に、住所地の市区町村で手続きします。持ち物は上の「市区町村に持っていくもの」のとおりで、退職日が分かる書類(資格喪失証明書か退職証明書など)が要ります。保険料は2026年度(令和8年度)で月17,920円です。手続きから約2週間後に納付書が届きます。
- 配偶者に扶養される人(第3号被保険者):配偶者が会社員などで、その扶養に入る人。保険料の負担はなく、手続きは配偶者の勤務先を通して行います。
保険料を払うのが難しいときは、放っておかずに免除の申請をする のが大切です。退職した人は「特例免除」を使えます。日本年金機構の案内では、退職した本人の前年所得をゼロとみなして審査し、離職票や雇用保険受給資格者証など、退職したことが分かる書類が必要です。審査結果は申請から約2か月後に届きます。
順番の目安 は、次のとおりです。
- まず、退職日の翌日から14日以内に、国民年金への切り替えを済ませる
- 離職票が届いたら、その写しを付けて特例免除を申請する(切り替えと同時でもよい)
免除の申請は、あとからさかのぼって申請できる期間があります(日本年金機構の案内では、申請した時点から2年1か月前までの期間)。それでも早めの申請が大切な理由は、障害年金(病気やけがで障害が残ったときに受け取れる年金)にあります。保険料を払っていない月がある状態で病気やけがをすると、障害年金を受け取れないおそれがあり、日本年金機構は、病気やけがのあとにさかのぼって免除を申請しても、その条件には数えられないと注意しています。離職票が届いたら、すぐに申請しましょう。
免除を受けた期間は、何もしないと将来の年金が少なくなります。ただし、10年以内なら後から納める(追納する) ことができます。免除からおおむね2年以上たってから払うと、少し高くなります。詳しくは 退職後の国民年金の手続き|14日以内の切り替えと免除制度の考え方 を参照してください。
住民税と所得税はどうなる?
住民税 は、前の年の所得をもとに計算され、会社員は毎月の給料から引かれています(特別徴収)。6月から翌年5月までの12回に分けて引く仕組みなので、途中で辞めると残りの払い方が変わります。会社を辞めて給料から引けなくなった分は、市区町村から届く納付書で、自分で払います(普通徴収)。納付書は、銀行やコンビニなどで払えます。
- 6月〜12月に辞めた場合:残りは、自分で納付書で払う形になるのが基本です。本人が申し出れば、最後の給料などから残りをまとめて引いてもらうこともできます。
- 1月〜4月に辞めた場合:5月までの残りを、最後の給料や退職金からまとめて引かれます(給料などが残りの額より多い場合)。足りない場合は、残りを納付書で払います。
-
5月に辞めた場合:5月分が最後の1回なので、最後の給料から引かれて、その年度の分は終わります。6月から始まる新しい年度の分は、勤め先がなければ、納付書で自分で払います。
-
退職日の翌日から次の会社で働く人:本人が希望すれば、前の会社と新しい会社が「異動届出書」という書類をやりとりして、新しい会社の給料から引き続き引いてもらう(特別徴収を続ける)ことができます(名古屋市などの案内)。退職前に、前の会社と新しい会社の担当者に相談しましょう。
辞めて収入がなくなっても、翌年度の住民税は、辞めた年の所得をもとにかかります。金額の目安は、在職中の給与明細の「住民税」の欄です。辞めた年の収入が前の年より少なければ、翌年度の住民税はそのぶん下がります。この「1年遅れで来る税金」を、退職後のお金の計画に入れておきましょう。詳しくは 退職したときの住民税|退職時期で変わる特別徴収の扱いと異動届出書 にあります。
所得税 は、毎月の給料から仮に引かれ(源泉徴収)、年末に1年分を計算し直します(年末調整)。
- 年内に再就職した人:前の会社の源泉徴収票を新しい会社に出し、まとめて年末調整してもらいます。
- 年内に再就職しなかった人:年末調整を受けられないため、税金を払いすぎていることがあります。国税庁の案内では、辞めた年の翌年に確定申告をして、払いすぎた税金を返してもらう申告(還付申告)ができ、翌年から5年以内なら申告できます。
なお、失業保険(基本手当)には税金がかかりません。詳しくは 転職・退職した年の年末調整と確定申告|前職の源泉徴収票が必要になる場面 を参照してください。
ここまでで覚えておくこと
- 期限の短い順に、国民年金・国民健康保険(退職日の翌日から14日以内)→ 任意継続(退職日の翌日から20日以内)
- 健康保険は「国民健康保険・任意継続・家族の扶養」から1つを選ぶ。年金は別に切り替える
- 市区町村には、退職日が分かる書類・本人確認書類・マイナンバーか年金の番号が分かるものを持っていく
- 年金の保険料が払えないときは、未納にせず特例免除を申請する(離職票が届いたら早めに)
- 住民税は1年遅れでかかる。所得税は年内に再就職しなければ翌年に確定申告
失業保険(雇用保険の基本手当)とは?もらい方の流れ
「失業保険」は、正式には雇用保険の 基本手当 といいます。ハローワークの案内では、失業中の生活を心配しないで新しい仕事を探し、早く再就職してもらうための給付と説明されています。大事なポイントは、辞めれば自動的に振り込まれるものではない ということです。自分でハローワークへ行き、手続きをして初めて受け取れます。
もらえる条件は2つ
- 「失業の状態」であること:働く気持ちと、すぐ働ける体の状態があり、仕事を探しているのに、まだ仕事が見つからない状態です。病気やけが、妊娠・出産・育児ですぐに働けない人や、しばらく休むつもりの人は、この意味の「失業」に当たりません。
- 雇用保険に入っていた期間が足りること:原則として、辞めた日以前の2年間に、雇用保険に入っていた期間(被保険者期間)が通算12か月以上必要です。「通算」とは、前の会社で入っていた期間も足し合わせて数える場合がある、という意味です。自分の期間は離職票に書かれ、ハローワークで確認できます。倒産・解雇などで辞めた人や、契約が更新されなかった人、正当な理由のある自己都合で辞めた人などは、辞めた日以前の1年間に6か月以上でもよいとされています。
すぐに働けない事情がある人は、受給できる期間を延ばす 受給期間の延長 を申請できる場合があります。病気・けが・妊娠・出産・育児などで続けて30日以上働けないとき、最長3年まで延長できます(詳しくは 失業保険の受給期間の延長|病気・出産・育児・起業準備のときの申請と期限)。
「正当な理由のない自己都合退職」とは?転職のために辞めた人は?
失業保険がいつから出るかは、辞めた理由 で大きく変わります。辞めた理由は、大きく3つに分かれます。
| 辞めた理由の区分 | 例 | 給付制限 |
|---|---|---|
| 会社の都合(倒産・解雇など) | 倒産、解雇、退職をすすめられた、給料が大きく下がった、残業がとても多い状態が続いた、上司や同僚からひどい嫌がらせを受けた | なし |
| 正当な理由のある自己都合 | 病気やけがで仕事が続けられない、家族の介護が必要になった、結婚や会社の移転で通勤できなくなった | なし |
| 正当な理由のない自己都合 | 上のどれにも当たらない、自分の都合での退職 | 原則1か月 |
会社の都合で辞めた人のことを、ハローワークでは「特定受給資格者」と呼びます。その目安は、ハローワークの「特定受給資格者の範囲」に具体的に書かれています。たとえば、給料がそれまでの85%未満に下がった(本人が予想できなかった場合)、辞める前の6か月のうちに残業が3か月続けて月45時間を超えた、上司・同僚からわざと仲間外れにされたりひどい嫌がらせを受けたりした、などです。パワハラなどが理由の人は、メールやメモなどの記録を残し、ハローワークで事情を説明しましょう。
ハローワークが示している「正当な理由のある自己都合」には、たとえば次のようなものがあります。
- 体力の不足、心や体の病気、けが、視力や聴力の低下などで辞めた
- 親の死亡や病気で親を養う必要が出た、家族の看病が必要になったなど、家庭の事情が急に変わった
- 結婚で引っ越した、保育所の利用、会社の移転などで、通勤ができない・難しくなった
一方、厚生労働省の資料では、「自発的な転職」は、職場の事情ではない「個人的な事情による離職」に分類 されています。つまり、「別の会社で働きたい」「キャリアアップしたい」という理由で自分から辞める場合は、上のような事情がなければ、正当な理由のない自己都合 として給付制限がかかるのが一般的です。
最終的にどの区分になるかは、離職票の離職理由と、本人・会社の話をもとにハローワークが判断します。会社から辞めるようすすめられたのに「自己都合」と書かれているなど、事実と違うときは、ハローワークで事情を説明できます。区分の詳しい説明は 特定受給資格者と特定理由離職者とは|離職理由の区分で変わる失業保険の扱い にあります。
失業保険の手続きの流れ(5つのステップ)

- 離職票が届く:退職後、会社を通して「離職票-1」「離職票-2」の2枚が届きます。-2には辞める前の給料と離職理由が書かれていて、2枚ともハローワークに出します。ハローワークの案内では、届くのは辞めてからおおむね2週間以内が目安です。2週間たっても届かないときは、会社に確認し、それでも届かなければハローワークに相談します。2025年(令和7年)1月からは、希望すればマイナポータルで受け取ることもできます。くわしくは 離職票はいつ届く?|発行の流れ・届かないときの確認先と対処 にまとめています。
- ハローワークで求職の申込みと受給資格の決定:離職票が届いたら、できるだけ早く 住んでいる地域のハローワークへ行き、仕事を探す申込み(求職の申込み)をしてから、離職票を出します。窓口で離職票などを確認され、その日のうちに「失業保険を受け取れる」と決まります。これを「受給資格の決定」といい、待期の7日間はこの日から数えます。受付は平日8時30分〜17時15分で、時間がかかるため16時前の来所がすすめられています。持ち物は次のとおりです。
– 離職票(-1と-2)
– マイナンバーが分かる書類(マイナンバーカード、通知カード、マイナンバー入りの住民票のいずれか)
– 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
– 写真2枚(縦3.0cm×横2.4cm。マイナンバーカードを見せれば省略できる)
– 本人名義の預金通帳かキャッシュカード - 受給説明会に出る:決められた日時に出席し、「雇用保険受給資格者証」(受給の記録用の書類)と「失業認定申告書」(認定日ごとに仕事探しの状況を書いて出す紙)を受け取り、最初の失業認定日を知らされます。
- 失業認定を受ける:原則4週間に1回、ハローワークで「仕事を探している状態か」を確認してもらいます。最初の認定日が給付制限の途中か後かは、ハローワークによって違います。
- 振込:認定の日から、土日祝日を除いて通常5日ほど(5営業日)で、指定した口座に振り込まれます。これを、仕事が決まるまで(もらえる日数の範囲で)くり返します。
全体の流れは 失業保険のもらい方|手続きの流れ・必要書類・受給までの目安 で確認できます。
失業保険はいつから?待期7日は「手続きした日」から数える
手続きをしてもすぐにはもらえません。まず、誰でも 7日間の待期 があり、この間は支給されません。ここで大事なのは、待期の7日間は、退職日からではなく、ハローワークで求職の申込みをして受給資格が決まった日から数える ことです。ふつうは、離職票を持ってハローワークに初めて行き、手続きをした日が、受給資格が決まった日です。ハローワークに行くのが1週間遅れれば、最初の振込もおおよそ1週間遅れます。
さらに、受給期間(失業保険を受け取れる期間)は、離職の翌日から原則1年間で終わります。手続きが遅れて、1年の終わりまでにもらえる日数を使い切れなかった場合、残った日数分は受け取れません。だから、離職票が届いたらすぐハローワークへ 行くのが基本です。
そのうえで、正当な理由のない自己都合退職 の人は、待期のあとに 給付制限 という支給されない期間がさらに続きます。厚生労働省・ハローワークのリーフレットでは、給付制限は、退職日が2025年(令和7年)4月1日以降なら 原則1か月 です(それより前に辞めた人は原則2か月)。過去5年に自己都合退職をくり返している場合などは3か月になることがあり、教育訓練給付の対象講座(国が指定した、仕事に役立つ講座)や公共職業訓練(国や都道府県が行う職業訓練)などを受けると、給付制限がなくなる仕組みもあります。こうした例外は 失業保険の給付制限とは|自己都合退職は原則1か月・3か月になるケース で説明しています。
失業保険は何日もらえる?(所定給付日数)
もらえる日数の上限を 所定給付日数 といいます。辞めた理由、辞めたときの年齢、雇用保険に入っていた期間で決まり、90日〜360日の間です。自己都合で辞めた一般の人は、年齢にかかわらず次のとおりです。
| 雇用保険に入っていた期間 | 10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|
| 自己都合など(一般の離職者) | 90日 | 120日 | 150日 |
倒産・解雇などで辞めた人は、年齢と期間に応じて90日〜330日と手厚くなります。たとえば45歳以上60歳未満で、加入期間10年以上20年未満なら270日です。就職困難者(障害のある人など)は、さらに別の表があります。全体の表は 失業保険は何日もらえる?|基本手当の所定給付日数を離職理由・年齢・加入期間で確認 にあります。
失業認定と求職活動|何回必要?
失業認定を受けるには、決められた期間の中で 求職活動の実績(仕事を探した具体的な行動)が必要です。足りないと、その認定日の分の失業保険が受け取れません。
結論:転職のための自己都合(給付制限1か月)の人は、待期が終わった翌日から、最初にお金が振り込まれる分の認定日(日付の例では12月8日)の前日までに、合計3回。途中に別の認定日(日付の例では11月10日)が決められたら、そのうち1回はその前日までに。 これで、どのハローワークの数え方でも足ります。最初の振込のあとは、認定日ごとに原則2回以上です。必ず受給説明会で「自分の認定日と、それぞれ何回必要か」を確認し、メモしておきましょう。
なぜ「3回」なのか(案内による違い)
案内によって説明が少し違うため、どちらでも足りる回数を「3回」としています。
| 案内 | 説明されている回数 |
|---|---|
| 厚生労働省のQ&A(全国向け) | 原則、前回の認定日から今回の認定日の前日までに2回以上。最初の認定日までは、待期が終わってから1回以上(給付制限が2か月なら2回、3か月なら3回)。給付制限がある人の認定日は、給付制限が終わるころ以降に決められる |
| ハローワーク神奈川の案内(2025年8月) | 最初の認定日までに1回以上。給付制限(1か月)のあと最初の認定日は、給付制限の初日から数えて2回以上。それ以外は2回以上 |
実績になるのは、求人への応募、ハローワークでの職業相談やセミナーの受講、許可・届出のある民間の職業紹介事業者(いわゆる転職エージェント)での職業相談・職業紹介などです。求人をインターネットで見ただけ、職業紹介の会社に登録しただけ、知人に紹介を頼んだだけでは実績になりません。 詳しくは 失業認定と求職活動の実績|認められるもの・認められないもの・不正受給の典型例 を参照してください。
アルバイトや内職、手伝いをしたときは、失業認定申告書で必ず申告します。申告しないと不正受給となり、それ以降の支給が止まるほか、受け取った額の返還に加えて、その2倍以下の額の納付を命じられることがあります。
早く再就職できたら?再就職手当
失業保険の日数を残して早く安定した仕事に就いた場合、再就職手当 を受け取れることがあります。金額は、残りの日数が所定給付日数の3分の2以上なら「残りの日数×70%×1日分の額」、3分の1以上なら60%で計算します(この計算に使う1日分の額には、別の上限があります)。
転職のために自分から辞めた人がいちばん気をつけること:待期が終わってから1か月以内に就職が決まるなら、ハローワークか転職エージェント(許可・届出のある職業紹介事業者)の「紹介」で決まった仕事でないと、再就職手当は出ません。 給付制限が1か月の人にとって、この「待期が終わってから1か月」は、ほぼ給付制限の期間と同じです(日付の例では10月20日〜11月19日ごろ)。
- この1か月の間に、転職サイトや会社のホームページ、求人広告に 自分で応募 して決まった場合や、知人の紹介で決まった場合は、対象になりません(ハローワークの「再就職手当のご案内」では、この期間はハローワークか職業紹介事業者の紹介で就職した場合が対象とされています)。
- 1か月を過ぎてから決まった場合は、自分で応募しても、知人の紹介でも、ほかの条件を満たせば対象になります。
迷ったら、応募や内定承諾の前にハローワークで「再就職手当の対象になるか」を確認 してください。
再就職手当の条件をくわしく見る
厚生労働省のQ&Aでは、給付制限を受けた人は「待期満了後1か月間については、ハローワークまたは許可・届け出のある職業紹介事業者の紹介により就職したもの」であることが条件とされています。
「職業紹介事業者」とは、国の許可や届出を受けて、求人を出している会社と仕事を探している人の間を取り持つ(あっせんする)事業者です。担当者がついて求人を紹介してくれる、いわゆる転職エージェントがこれに当たります。転職サイトや求人広告、会社のホームページに載っている求人に自分で応募するのは、法律(職業安定法)では「紹介」ではありません。転職エージェントが許可を受けているかは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で調べられます。
| 決まり方(給付制限のある人) | 待期が終わってから1か月以内に就職 | 1か月を過ぎてから就職 |
|---|---|---|
| ハローワークの紹介 | 対象になりうる | 対象になりうる |
| 許可・届出のある転職エージェントの紹介 | 対象になりうる | 対象になりうる |
| 転職サイト・求人広告・会社のホームページに自分で応募、知人の紹介 | 対象にならない | 対象になりうる |
「対象になりうる」は、次の条件もすべて満たした場合です。
- 7日間の待期が終わったあとに就職した
- 就職の前日までの失業認定を受けたうえで、残りの日数が所定給付日数の3分の1以上ある
- 1年を超えて働くことが確実で、原則として雇用保険に入る
- 前に辞めた会社(や、それと深い関係のある会社)に再び就職したのではない
- ハローワークで求職の申込みをする前から、その会社に採用が決まっていたのではない
- 過去3年以内に再就職手当などを受けていない
次の仕事が1〜2か月で決まりそうな人は? 早く決まっても、条件を満たせば再就職手当を受け取れるので、仕事が決まっていない人は、離職票が届いたら手続きをしておくと選択肢が残ります。逆に、ハローワークで手続きをする前から次の会社に内定している人は、再就職手当の対象になりません。入社日までの間に失業保険(基本手当)自体を受け取れるかは、「失業の状態」に当たるかの判断になるので、ハローワークに確認してください。
ここまでで覚えておくこと
- 失業保険は自分でハローワークに行かないともらえない。離職票が届いたらすぐ行く
- 待期7日は「手続きした日」から数える。行くのが遅れると振込も遅れる
- 「転職したいから辞める」は、ふつう正当な理由のない自己都合。待期のあと原則1か月の給付制限
- 自己都合の日数は、加入10年未満なら90日。受給期間は離職の翌日から原則1年が上限
- 求職活動は「合計3回」を目安に。回数は受給説明会で確認。アルバイトは必ず申告
- 待期後1か月以内に再就職するなら、ハローワークか転職エージェントの紹介でないと、再就職手当は出ない
次の会社に入ったら?空白期間のあとにする手続き
次の仕事が決まる前に辞めた人は、いずれ次の会社に入ります。そのとき、会社がしてくれる手続きと、自分でする手続き があります。ここを忘れると、保険料を二重に払ったり、使えない保険証を使ってしまったりします。
| 何を | 誰が | いつまでに・どうする |
|---|---|---|
| 新しい会社の健康保険・厚生年金に入る | 会社 | 会社が手続きする。基礎年金番号やマイナンバーが分かるものを会社に出す |
| 国民健康保険をやめる(資格喪失の届出) | 自分 | 新しい会社の健康保険に入った日から14日以内に、住んでいる市区町村へ |
| 国民年金 | 自分は届出不要 | 厚生年金に入れば、国民年金の保険料は払わなくてよくなる。口座振替は会社の手続き後に止まる |
| 任意継続をやめる | 自分 | 新しい会社の健康保険に入ったら、すみやかに協会けんぽの支部(または健康保険組合)に「資格喪失申出書」を出す |
| 雇用保険・失業保険 | 自分 | 失業保険を受けている人は、就職したことをハローワークに届け出る。再就職手当の申請もここで |
| 源泉徴収票 | 自分 | その年に前の会社でもらった源泉徴収票を、新しい会社に出す(年末調整のため) |
国民健康保険は「自分で」やめる届出が必要
新しい会社の健康保険に入っても、国民健康保険は自動ではやめられません。横浜市・大阪市の案内では、14日以内に市区町村へ国民健康保険をやめる届出(資格喪失の届出) をします。持ち物は、主に次のとおりです。
- 新しい健康保険に入った日が分かるもの(新しい会社の健康保険の資格確認書、資格情報のお知らせ、健康保険資格取得証明書、マイナポータルの資格情報の画面など)
- それまで使っていた国民健康保険の資格確認書(持っている人)
- マイナンバーが分かるもの
世帯の全員が会社の健康保険に変わる場合は、届出のときに国民健康保険料の精算(払いすぎ・不足の調整)が行われます(横浜市の案内)。届出をしないまま国民健康保険の資格確認書で病院にかかると、あとで医療費を返すことになります。郵送やオンラインで届出ができる自治体もあります。
国民年金は「届出なし」で厚生年金に切り替わる
会社に入ると、会社が厚生年金に入る手続きをし、国民年金は自動的に「第2号被保険者」(会社員として厚生年金を通じて入っている状態)に変わります。日本年金機構の説明では、たとえば4月16日に入社して4月末も会社員なら、4月分の国民年金の保険料は払わなくてよくなります。
国民年金の保険料を口座振替で払っている人は、厚生年金に入る手続きがされると口座振替は止まります。ただし手続きには時間がかかるため、入社後もいったん引き落とされることがあり、その場合、厚生年金と重なった期間の分は後日返されます(日本年金機構)。急いで止めたいときは、年金事務所に相談します。納付書で払っている人は、入社した月からの分は払わずにおき、分からなければ年金事務所に確認しましょう。
ここまでで覚えておくこと
- 新しい会社の健康保険・厚生年金は、会社が手続きする
- 国民健康保険は、入社して14日以内に自分で市区町村へ「やめる届出」をする
- 任意継続の人は、協会けんぽ(または健康保険組合)に「資格喪失申出書」を出す
- 国民年金は届出不要。口座振替は少し遅れて止まり、重なった分は返ってくる
- 失業保険を受けている人は、就職をハローワークに届け出る(再就職手当の申請も)
退職時にもらう書類と使い道|書類のまとめ表
退職のときは、会社からいくつかの書類を受け取ります。「どの書類を、誰が出し、いつ届き、何に使うか」を1つの表にまとめました。このガイドの本文・図・チェックリストは、この表と同じ内容です。

| 書類 | 誰が出す・いつ届く | 頼む必要がある人 | 何に使う(どこへ出す) |
|---|---|---|---|
| 離職票(-1・-2) | 会社の届出をもとにハローワークが作り、会社を通して届く。退職後おおむね2週間以内 | 失業保険を受ける人(次の仕事が決まっていない人)。59歳未満は「ほしい」と伝える | 失業保険の手続き(ハローワーク)、年金の特例免除(市区町村)、家族の扶養の収入確認(写しを家族の勤務先へ) |
| 健康保険(・厚生年金保険)資格喪失証明書 | 会社(または健康保険の運営団体)。頼めば退職時ごろ | 国民健康保険にする人。国民年金に切り替える人も、退職日が分かる書類として使える | 国民健康保険の加入・国民年金の切り替え(市区町村) |
| 退職証明書 | 会社。請求すれば遅れずに出す決まり | 国民年金に切り替える人(退職日が分かる書類として)、家族の扶養に入る人(収入確認)、次の会社で求められた人 | 国民年金の切り替え(市区町村)、家族の扶養(家族の勤務先)、次の会社 |
| 源泉徴収票 | 会社。退職の日から1か月以内 | 頼まなくても届く(届かなければ会社に確認) | 次の会社の年末調整、または翌年の確定申告(税務署) |
| 雇用保険被保険者証 | 会社が保管していれば退職時に返してもらう | 手元にない人 | 次の会社から求められたら出す |
| 基礎年金番号通知書・年金手帳 | 自分の手元にあることが多い(会社が預かっていれば返してもらう) | 手元にない人 | 国民年金の切り替え(市区町村)、次の会社 |
健康保険の選び方ごとに、退職前に会社に頼む書類(次の会社に退職日の翌日から入る人は、どれも不要です)
| 退職後の健康保険 | 14日以内の国民年金の切り替えに | 健康保険の手続きに | 失業保険を受けるなら |
|---|---|---|---|
| 国民健康保険 | 健康保険資格喪失証明書(両方に使える) | 健康保険資格喪失証明書 | 離職票 |
| 任意継続 | 健康保険資格喪失証明書か退職証明書 | 申出書を協会けんぽへ(家族を入れる場合は生計維持の書類が要ることがある) | 離職票 |
| 親の扶養 | 健康保険資格喪失証明書か退職証明書 | 退職証明書か離職票の写しを家族に渡す | 離職票 |
| 配偶者の扶養(年金は第3号) | 不要(配偶者の勤務先が手続き) | 退職証明書か離職票の写しを家族に渡す | 離職票 |
離職票は届くまでおおむね2週間かかるため、14日以内の手続きには、すぐ出してもらえる健康保険資格喪失証明書か退職証明書を使うのが確実です。どの書類で足りるかは市区町村によって少し違うので、事前に確認してください。
退職証明書 は、本人が請求すれば、会社は遅れずに出さなければならない書類です(労働基準法)。証明してほしい項目は自分で選んで請求でき、頼んでいない項目は書かれません。書類の一覧と確認先は 退職時にもらう書類一覧|離職票・源泉徴収票・年金手帳などの確認先 と 退職証明書と解雇理由証明書|請求できる内容・書かれない事項・請求の流れ にまとめています。
ここまでで覚えておくこと
- 退職日の翌日から次の会社に入る人以外は、退職前に「健康保険資格喪失証明書」か「退職証明書」を頼む
- 離職票は失業保険と年金の特例免除に使う。2週間たっても届かないときは会社→ハローワークの順に確認
- 源泉徴収票は、年内に再就職すれば次の会社へ、しなければ確定申告に使う
失業保険はいくら?お金の目安と計算例
ここでは、失業保険の金額の決まり方と、退職後のお金の出入りを、具体的な数字で確認します。以下の数字はすべて、前提を置いた「計算の練習」です。 実際の金額は、ハローワークで受給資格が決まるときに示されます。
自分の1日分を出す3つの手順
1日あたりの金額を 基本手当日額 といいます。次の3つの手順で、自分のおおよその額を出せます。
- 賃金日額を出す:「辞める前6か月に支払われた賃金の総額(ボーナスは除く。残業代・手当は含む)÷ 180」で計算します。厚生労働省のQ&Aでは、この給料は「給与の総支給額(保険料などが引かれる前の額。賞与は除く)」とされています。つまり、給与明細の「総支給額」の欄の額で、残業代や手当も含み、ボーナスは含みません。月によって残業代が違う人は、6か月の総支給額を足して180で割ります。総支給額が毎月同じなら「月の総支給額 ÷ 30」とほぼ同じです。
- 割合(給付率)を当てはめる:厚生労働省の決まりでは、賃金日額に応じて 50〜80% の割合が決まります(60〜64歳は45〜80%)。賃金日額が低いほど高い割合になります。下の早見表で、自分の月給に近い行を見てください。
- 上限を確かめる:年齢ごとに1日分の上限があり、2026年(令和8年)8月1日からは、30歳未満7,450円、30歳以上45歳未満8,270円、45歳以上60歳未満9,110円、60歳以上65歳未満7,830円です。いちばん低い額(下限)は2,562円です。上限・下限は毎年8月に見直されることがあります。
早見表(60歳未満・2026年8月1日以降の計算式で試算)
| 毎月の総支給額(6か月の平均) | 賃金日額 | 割合(給付率)の目安 | 1日分の目安 |
|---|---|---|---|
| 15万円 | 5,000円 | 80% | 4,000円 |
| 20万円 | 約6,666円 | 約76% | 約5,036円 |
| 25万円 | 約8,333円 | 約69% | 約5,775円 |
| 30万円 | 10,000円 | 約63%(63.07%) | 6,307円 |
| 35万円 | 約11,666円 | 約57% | 約6,629円 |
| 40万円 | 約13,333円 | 約51% | 約6,744円 |
| 45万円 | 15,000円 | 50% | 7,500円(30歳未満は上限の7,450円) |
| 50万円 | 約16,666円 | 50% | 約8,333円(30歳未満は7,450円、30〜44歳は8,270円が上限) |
賃金日額が5,480円から13,490円の間は、厚生労働省の計算式で80%から50%へ少しずつ下がります。表にない月給の人は、前後の行の間くらいと考えてください。
計算例(前提を明記)

例1:35歳・転職のための自己都合・雇用保険に8年加入・毎月の総支給額(残業代・手当込み、ボーナスなし)が30万円
- 賃金日額:30万円 × 6か月 = 180万円、180万円 ÷ 180 = 10,000円
- 基本手当日額:厚生労働省の計算式で出すと6,307円です(割合にすると63.07%。上限8,270円より低い)
- 所定給付日数:自己都合・加入10年未満なので90日
- 90日すべて受け取った場合の総額:6,307円 × 90日 = 約56万7,630円
例2:28歳・自己都合・加入3年・毎月の総支給額22万円
- 賃金日額:22万円 × 6 ÷ 180 = 約7,333円
- 基本手当日額:約5,357円(割合は約73%。30歳未満の上限7,450円より低いので、上限はかからない)
- 90日分の総額:約48万2,130円
例3:45歳・会社の倒産で離職・加入15年・毎月の総支給額35万円
- 賃金日額:35万円 × 6 ÷ 180 = 約11,666円
- 基本手当日額:約6,629円(割合は約57%)
- 所定給付日数:倒産・解雇など、45歳以上60歳未満、加入10年以上20年未満なので270日
- 270日分の総額:約178万9,830円
同じような給料でも、辞めた理由と加入期間で、もらえる日数が大きく変わることが分かります。いずれも、端数の処理などで、実際の額は少し前後します。
最初の振込はいつ?日付の例
正当な理由のない自己都合で辞めた場合、最初の振込は思ったより遅くなります。例1の人が、次の日程で動いたとします(日付は一例です。実際の認定日はハローワークが決めます)。
| 日付(2026年の例) | できごと |
|---|---|
| 9月30日(水) | 退職日 |
| 10月13日(火) | 離職票が届いたので、すぐハローワークで求職の申込みと受給資格の決定 |
| 10月13日〜19日 | 待期(手続きした日から7日間)。支給なし |
| 10月20日〜11月19日 | 給付制限(原則1か月)。支給なし |
| 11月10日(火) | 最初の失業認定日(給付制限の途中なので、まだ支給の対象日がない) |
| 12月8日(火) | 2回目の失業認定日。11月20日〜12月7日の18日分が認定される |
| 12月15日ごろ | 18日分(6,307円 × 18日 = 約11万3,526円)が振り込まれる |
この表は、最初の認定日が給付制限の途中に決められた場合の例です。厚生労働省のQ&Aでは、給付制限がある人の認定日は給付制限が終わるころ以降に決められるとされていて、ハローワークによっては11月10日の認定日がなく、最初の認定日が12月8日ごろになります。どちらの場合も、最初に振り込まれる時期はほぼ同じです。
この例では、退職から最初の振込まで約2か月半 かかります。その間の生活費は、貯金や最後の給料でまかなう必要があります。もしハローワークに行くのが2週間遅れて10月27日になれば、待期・給付制限・認定日もおよそ2週間ずつ後ろにずれ、最初の振込も遅れます。
この例で必要な求職活動の回数
結論:10月20日(待期が終わった翌日)〜12月7日の間に、合計3回。うち1回は11月9日までに、残り2回は11月10日〜12月7日に 行えば、どちらの案内の数え方でも足ります。
- 11月10日に認定日がある場合:ハローワーク神奈川の案内では、11月9日までに1回以上、12月8日の認定には10月20日〜12月7日の間に2回以上が必要です。2つの期間が重なっていて、重なった部分の活動を両方に数えられるかは案内からは読み取れないため、上の分け方なら確実です。
- 11月10日に認定日がない場合:厚生労働省のQ&Aの数え方では、最初の認定日(12月8日)の前日までに1回以上で足ります。
これより少なくてよいかどうかは、受給説明会でハローワークに確認してください。
退職後3か月のお金の目安(例)
次の仕事が決まらないまま辞める場合、入ってくるお金と出ていくお金を書き出しておくと安心です。下の表は、例1の人が任意継続に入り、国民年金の保険料を払う場合の「考え方の例」です。
| 項目 | 3か月分の目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 国民年金の保険料 | 53,760円 | 17,920円 × 3か月(2026年度)。特例免除が認められれば減る |
| 健康保険(任意継続) | 在職中の健康保険料 × 約2 × 3か月 | 例:給与明細の健康保険料が月15,000円なら、月約30,000円 × 3 = 約9万円(標準報酬月額が32万円以下の人の目安。40〜64歳は介護保険料も加わる) |
| 住民税 | 3か月の間に期限が来る納付書の額 | 6〜12月に辞めた人は、残り(目安は給与明細の住民税の額 × 5月までの月数)を納付書で払う。納付書は何回かに分けて届くことが多いので、届いた通知で3か月の間に払う回の額を入れる |
| 生活費 | 家賃・食費など | 自分の毎月の支出を入れる |
| 失業保険(入るお金) | 上の日付の例では、最初の3か月で約11万円 | 給付制限がある人は、最初の振込まで時間がかかる |
金額は人によって大きく違うので、自分の給与明細と、市区町村・協会けんぽの見積もりで数字を入れ直してください。
ここまでで覚えておくこと
- 1日分の額は「賃金日額(6か月の給料 ÷ 180)× 割合(50〜80%)」。月給ごとの目安は早見表で
- 自己都合の場合、最初の振込まで2か月以上かかることがある。手続きが遅れるとさらに遅れる
- 退職後は、年金・健康保険・住民税を自分で払う。3か月分を書き出しておく
転職活動の進め方|履歴書・職務経歴書・面接の基本
ここからは「次の仕事へ」の段階です。転職活動は、① 自分の経験を整理する → ② 求人を調べる → ③ 応募書類を作る → ④ 面接 → ⑤ 内定後に条件を確認する の順で進みます。在職中に始めるか、辞めてから始めるかは人それぞれですが、辞めてから始める場合は、前の章のお金の計画とセットで考えましょう。
① 経験の整理(キャリアの棚卸し)
これまでの仕事で「何を担当し、どんな工夫をし、どんな結果が出たか」を書き出します。これを キャリアの棚卸し(自分の経験の在庫を数えること)といいます。書類と面接の材料になります(職務経歴書の材料集め|キャリアの棚卸しと「読み替え」で書くことを見つける方法)。
② 求人の調べ方と求人票の見方
求人票では、賃金の内訳(基本給と手当)、勤務地、休日、試用期間などを確認します。ハローワークでは、在職中でも求職の申込み(仕事探しの登録)ができます(ハローワークの求職申込みと使い方|在職中の登録・オンライン登録・求人検索のしくみ、求人票の見方|賃金形態・手当・就業場所・休日で確認したいポイント)。
③ 応募書類(履歴書と職務経歴書)
- 履歴書:氏名・学歴・職歴・資格など、基本の情報を決まった形で書く書類です。
- 職務経歴書:これまでの仕事の中身と実績、活かせる力を、自分で組み立てて書く書類です。
ハローワークの資料では、近年は履歴書のほかに職務経歴書を求める企業が多くなっていること、履歴書を手書きにするかパソコンで作るかは応募先によって違うことが説明されています。また、面接の前に見直せるよう、出した書類のコピーを取っておくことがすすめられています。書き方は 履歴書の書き方|厚生労働省様式例とハローワーク資料から押さえる基本ルール と 職務経歴書の書き方|必須項目・職務要約・活かせる経験の整理のしかた が入口です。
④ 面接
面接では、書類に書いたことをもとに質問されることが多いので、書類を見直してから臨みます(面接前に応募書類を見直す理由|書類に沿った質問への備えとコピーの保管)。辞めた理由(転職理由)は、離職票の離職理由と食い違わないよう、前向きな言い方に整えておきます(転職理由の伝え方|履歴書・面接・離職票の退職理由を矛盾させない考え方)。最後に「何か質問はありますか」と聞かれる 逆質問 の準備もしておきましょう(面接の逆質問で確認したいこと|労働条件の明示事項から考える質問の作り方)。
⑤ 内定後は労働条件通知書を確認
内定が出たら、賃金・勤務時間・休日・勤務地などが書かれた 労働条件通知書(働く条件を書面で示したもの)を必ず確認します。求人票と違う点があれば、入社前に確かめます(労働条件通知書とは|内定後に確認する項目と2024年4月の明示ルール変更)。
ここまでで覚えておくこと
- 棚卸し → 求人調べ → 書類 → 面接 → 条件確認の順で進める
- 転職理由は離職票の離職理由と矛盾させない
- 内定後は労働条件通知書で条件を確認してから入社を決める
よくある失敗と回避のしかた
初めての退職で起きやすい失敗と、その防ぎ方をまとめます。
- 国民年金・国民健康保険の14日を過ぎた
回避:退職日が決まったら、「退職日の翌日から14日目」をカレンダーに書く。退職前に、健康保険資格喪失証明書か退職証明書を会社に頼んでおく。 - 任意継続の20日を過ぎた
回避:「退職日の翌日から20日目」もカレンダーに書く。国民健康保険の見積もりと早めに比べる。 - 離職票を頼み忘れて、手続きが遅れた
回避:退職前に「離職票がほしい」と会社に伝える。2週間たっても届かなければ会社とハローワークに確認する。 - 失業保険はすぐもらえると思っていた
回避:転職のための自己都合なら、待期7日+給付制限(原則1か月)のあとから。最初の振込まで2か月以上かかる前提で生活費を用意する。 - 「1年以内ならいつでもいい」と思って、ハローワークに行くのが遅れた
回避:待期は手続きした日から始まる。受給期間の1年は上限なので、離職票が届いたらすぐ行く。すぐ働けない事情があるなら延長を申請する。 - 求職活動の回数が足りず、認定日に支給されなかった
回避:認定日ごとに必要な回数と数える期間を、受給説明会で確認してメモする。迷ったら多めに活動しておく。 - アルバイトを申告しなかった
回避:働いた日・収入は必ず失業認定申告書に書く。迷ったら事前に窓口で聞く。 - 次の会社に入ったのに、国民健康保険をやめる届出をしなかった
回避:入社したら14日以内に、新しい健康保険の資格が分かるものを持って市区町村へ行く。 - 翌年の住民税に驚いた
回避:住民税は前の年の所得で決まる。辞めた翌年の6月以降の納付書の分も、お金の計画に入れる。 - 家族の扶養に入ったまま失業保険を受け取った
回避:失業保険の1日分が基準(協会けんぽに加入する会社の場合3,612円以上)になるときは、支給開始で扶養から外れる届け出が必要。家族の勤務先に確認する。 - 待期後1か月以内に、転職サイトで自分で応募した会社に決めて、再就職手当をもらえなかった
回避:給付制限のある人は、待期が終わってから1か月以内の就職は、ハローワークか転職エージェントの紹介が条件。応募や内定承諾の前にハローワークで確認する。
退職前・退職後のチェックリスト
図は、保存や印刷に使ってください。日付の目安は「9月30日に退職したら、14日以内は10月14日まで、20日以内は10月20日まで」です。文字でコピーしたい人は、図の下の折りたたみを開いてください(中身は図と同じです)。

チェックリスト①を文字で見る(コピー用)
- ☐ 就業規則で、退職の申し出時期と手続きを確認
- ☐ 退職日と最終出社日を決めてメモ
- ☐ 有給休暇の残りを確認し、日程を相談
- ☐ 引き継ぎの資料と日程を作る
- ☐ 「離職票がほしい」と会社に伝える
- ☐ 離職証明書の離職理由を確認
- ☐ 資格喪失証明書か退職証明書を頼む(翌日入社の人以外)
- ☐ 協会けんぽか健康保険組合かを確認
- ☐ 雇用保険被保険者証・年金の番号の書類を確認
- ☐ 源泉徴収票を受け取る時期を確認

チェックリスト②を文字で見る(コピー用)
退職後(辞めたあと)
- ☐ 国民年金の手続き(退職日の翌日から14日以内)
- ☐ 健康保険を1つ選んで手続き(国民健康保険14日・任意継続20日以内)
- ☐ 払えないときは年金の特例免除を申請
- ☐ 離職票が届いたらすぐハローワークへ
- ☐ 説明会と失業認定日をカレンダーに書く
- ☐ 求職活動の回数を認定日ごとに確認して実行
- ☐ アルバイトをしたら失業認定申告書に書く
- ☐ 住民税の納付書の期限を確認
- ☐ 退職後3か月の出費を書き出す
- ☐ 再就職しないなら翌年に確定申告
次の会社に入ったとき
- ☐ 国民健康保険をやめる届出(入社から14日以内)
- ☐ 任意継続の人は資格喪失申出書を協会けんぽへ
- ☐ 失業保険を受けていたらハローワークに就職を届け出る
困ったときの公的な相談窓口
制度は人によって当てはまり方が違います。迷ったら、次の公的な窓口に相談できます。
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| ハローワーク(公共職業安定所) | 失業保険の手続き、離職理由の相談、離職票が届かないとき、求職活動の回数、仕事探し、職業訓練 |
| 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局・労働基準監督署内など) | 退職・解雇・雇止め・賃金・いじめなど、働くことのトラブル全般。予約不要・無料 |
| 市区町村の国民健康保険・国民年金の窓口 | 国民健康保険の加入・脱退と保険料の見積もり、国民年金の加入、保険料の免除 |
| 年金事務所 | 国民年金・厚生年金の手続き、免除・追納、口座振替の相談 |
| 協会けんぽの都道府県支部(または加入していた健康保険組合) | 任意継続の加入・脱退と保険料 |
| 税務署 | 確定申告、源泉徴収票の扱い |
会社とのトラブル(離職票を出してもらえない、有給休暇を使わせてもらえないなど)は、まず総合労働相談コーナーやハローワークに相談するのが一つの方法です。
次に読む記事|カテゴリ別のおすすめ
このガイドで全体像をつかんだら、自分の段階に合わせて、次の記事で細かい点を確認してください。本文で紹介した記事もまとめて載せているので、迷ったら「まず読む3本」から読んでください。
まず読む3本
- 退職の手続きの流れ|退職前・退職日・退職後にやることを時系列で整理
退職前・退職日・退職後にやることを時系列で整理した記事です。退職日が決まったら最初に読みます。 - 退職後の健康保険は3つから選ぶ|任意継続・国民健康保険・家族の扶養の比べ方
健康保険3つの比べ方です。14日・20日の期限があるので、辞める前に読みます。 - 失業保険のもらい方|手続きの流れ・必要書類・受給までの目安
失業保険の手続きの流れと必要書類です。離職票が届く前に読んでおきます。
退職の手続き
- 退職願・退職届・辞表の違いと書き方|提出時期と民法の2週間ルール
退職願・退職届・辞表の違いと書き方、2週間ルールを確認できます。 - 退職前の有給休暇の消化|退職日で消滅する権利と時季変更権・日程の組み方
有給休暇を消化する日程の組み方と、時季変更権の考え方です。 - 就業規則で確認する退職のルール|退職に関する事項・退職手当・閲覧の考え方
就業規則で確認したい退職のルールをまとめています。 - 退職時にもらう書類一覧|離職票・源泉徴収票・年金手帳などの確認先
退職時にもらう書類の一覧と確認先です。 - 月末退職と月の途中の退職で変わる社会保険料|資格喪失日と2か月分控除の仕組み
月末退職と月の途中の退職で、社会保険料がどう変わるかを説明しています。
雇用保険(失業保険)
- 離職票はいつ届く?|発行の流れ・届かないときの確認先と対処
離職票が届く時期と、届かないときの確認先です。 - 失業保険の給付制限とは|自己都合退職は原則1か月・3か月になるケース
自己都合退職の給付制限(原則1か月)と、3か月になる場合・なくなる場合です。 - 失業保険は何日もらえる?|基本手当の所定給付日数を離職理由・年齢・加入期間で確認
所定給付日数の表を、離職理由・年齢・加入期間で確認できます。 - 特定受給資格者と特定理由離職者とは|離職理由の区分で変わる失業保険の扱い
会社都合・正当な理由のある自己都合など、離職理由の区分です。 - 失業認定と求職活動の実績|認められるもの・認められないもの・不正受給の典型例
失業認定で認められる求職活動、認められない活動です。 - 失業保険の受給期間の延長|病気・出産・育児・起業準備のときの申請と期限
病気・出産・育児などですぐ働けないときの受給期間の延長です。
健康保険・年金
- 退職後の国民年金の手続き|14日以内の切り替えと免除制度の考え方
退職後の国民年金の切り替え手続きと免除の考え方です。
税金・お金
- 退職したときの住民税|退職時期で変わる特別徴収の扱いと異動届出書
退職時期で変わる住民税の払い方です。 - 転職・退職した年の年末調整と確定申告|前職の源泉徴収票が必要になる場面
転職・退職した年の年末調整と確定申告です。
転職活動(書類・面接)
- 履歴書の書き方|厚生労働省様式例とハローワーク資料から押さえる基本ルール
履歴書の基本のルールです。 - 職務経歴書の書き方|必須項目・職務要約・活かせる経験の整理のしかた
職務経歴書の必須項目と構成です。 - 転職の志望動機の書き方|3つの要素と「個人的な希望だけ」にしない考え方
転職の志望動機の組み立て方です。 - 転職理由の伝え方|履歴書・面接・離職票の退職理由を矛盾させない考え方
履歴書・面接・離職票で転職理由を矛盾させない考え方です。 - 面接の逆質問で確認したいこと|労働条件の明示事項から考える質問の作り方
面接の逆質問の作り方です。 - 労働条件通知書とは|内定後に確認する項目と2024年4月の明示ルール変更
内定後に確認する労働条件通知書の項目です。
よくある質問(FAQ)
Q. 退職後の手続きで、いちばん急ぐものは何ですか。
A. 国民年金と国民健康保険です。どちらも退職日の翌日から14日以内に、住んでいる市区町村で手続きします。任意継続を選ぶ人は、退職日の翌日から20日以内に申し込みます。次の会社にすぐ入る人は、新しい会社で手続きされます。
Q. 離職票がまだ届いていなくても、市役所に行けますか。
A. 行けます。国民年金・国民健康保険の手続きには、離職票の代わりに、退職前に会社に頼んだ健康保険資格喪失証明書(国民年金なら退職証明書でも可)を使えることが多いです。何で足りるかは自治体によって違うので、事前に市区町村に確認してください。
Q. 転職のために自分から辞めました。失業保険はもらえますか。
A. 条件を満たせばもらえます。ただし、病気・介護・通勤困難などの事情がない「転職したいから」という退職は、ふつう正当な理由のない自己都合になり、手続きした日から7日間の待期のあと、原則1か月の給付制限があります(2025年4月1日以降の退職の場合)。最終的な判断はハローワークがします。
Q. 失業保険はいくらもらえますか。
A. 辞める前6か月の総支給額(残業代・手当込み、ボーナスなし)を180で割った額(賃金日額)に、50〜80%の割合を掛けた額が1日分です。総支給額が毎月30万円なら1日6,307円、20万円なら約5,036円が目安です(このガイドの早見表を参照)。年齢ごとの上限があります。
Q. 求職活動は何回すればいいですか。
A. 案内によって数え方が少し違うので、転職のための自己都合(給付制限1か月)の人は「合計3回」を目安にすると確実です。このガイドの日付の例(9月30日退職・10月13日に手続き)なら、10月20日〜12月7日の間に合計3回で、うち1回は11月9日までに、残り2回は11月10日〜12月7日に行います。最初の振込のあとは、認定日ごとに原則2回以上です。数え方は受給説明会で必ず確認してください。
Q. 離職票が届きません。どうすればよいですか。
A. 辞めてから2週間ほどたっても届かないときは、まず会社に、ハローワークへの届け出が済んだかを聞きます。会社から交付されない場合や、連絡がつかない場合は、住所地を管轄するハローワークに相談してください。
Q. 次の会社に入ったら、国民健康保険はどうなりますか。
A. 自動ではやめられません。新しい会社の健康保険に入った日から14日以内に、新しい健康保険の資格が分かるものを持って、市区町村で国民健康保険をやめる届出をします。国民年金は、会社が厚生年金の手続きをすれば、自分での届出は不要です。
Q. 健康保険は、任意継続と国民健康保険のどちらが安いですか。
A. 人によって違います。任意継続は在職中の保険料のおよそ2倍(標準報酬月額が32万円を超えていた人はそれより安い)、国民健康保険は前の年の所得や世帯人数、住んでいる市区町村で決まります。両方の見積もりを取って比べてください。
Q. 年金の保険料が払えません。
A. 未納にせず、免除の申請をしてください。退職した人は特例免除が使え、退職した本人の前年所得をゼロとみなして審査されます。まず14日以内に国民年金に切り替え、離職票が届いたら写しを付けて申請します。免除された分は10年以内なら追納できます。
Q. 退職した年の税金は、どうなりますか。
A. 所得税は、年内に再就職すれば新しい会社の年末調整で精算します。再就職しなければ、翌年に確定申告をすると、払いすぎた分が戻ることがあります。住民税は前の年の所得で決まるため、辞めた翌年度もかかります。
Q. 受給中にアルバイトをしてもよいですか。
A. 働いた日や収入は、失業認定申告書で必ず申告します。申告しないと不正受給になり、厳しい処分を受けることがあります。働き方によって扱いが変わるので、事前に窓口で確認すると安心です。
Q. 家族の扶養に入りながら失業保険をもらえますか。
A. 失業保険も収入に含まれます。協会けんぽに加入する会社の場合、1日分が3,612円以上の失業保険の支給が始まると、扶養から外れる届け出が必要とされています。家族の勤務先に確認してください。
出典
このガイドは、厚生労働省、ハローワークインターネットサービス、各地のハローワーク、日本年金機構、全国健康保険協会(協会けんぽ)、国税庁、e-Gov法令検索、自治体(横浜市・大阪市・東京都)の公開情報をもとに、2026年(令和8年)10月時点の内容で作成しました。主な出典は、このページ末尾の「出典」に載せています。
このガイドは一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の手続き・税務・法律についての助言ではありません。失業保険の受給の可否や金額、離職理由の判断はハローワークが、保険料は市区町村・協会けんぽなどが、税金は税務署が判断します。制度や金額は改正されることがあるため、必ず最新の公式情報を確認し、迷ったときは公的な窓口に相談してください。
出典(一次情報)
- 基本手当について(ハローワークインターネットサービス)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html - 雇用保険の具体的な手続き(ハローワークインターネットサービス)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_procedure.html - 基本手当の所定給付日数(ハローワークインターネットサービス)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_benefitdays.html - 特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要(ハローワークインターネットサービス)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_range.html - 離職された方へ 離職票-2の離職理由欄等の記載方法について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/dl/koyouhoken02.pdf - 雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和8年8月1日から~(厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク)
https://www.mhlw.go.jp/content/001726934.pdf - 雇用保険の基本手当(失業給付)を受給される皆さまへ(給付制限の解除と給付制限期間。厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク)
https://www.mhlw.go.jp/content/001441564.pdf - 雇用保険受給者のみなさまへ(求職活動実績。ハローワーク神奈川・R7.8)
https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-hellowork/content/contents/002170678.pdf - 「離職票」をマイナポータルで受け取れるようになります(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001353163.pdf - 失業給付手続きの際に必要なもの(ハローワーク山形)
https://jsite.mhlw.go.jp/yamagata-hellowork/content/contents/001155133.pdf - 就職促進給付(ハローワークインターネットサービス)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_stepup.html - 再就職手当のご案内(厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/saishuushokuteate.pdf - Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139508.html - 職業安定法 第4条(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書(名古屋市)
https://www.city.nagoya.jp/zaisei/page/0000075553.html - よくあるご質問(仕事をお探しの方。ハローワークインターネットサービス)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/help/question02.html - 応募書類の作り方(ハローワークインターネットサービス)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/ouboshorui_pamphlet_01_202105.pdf - 任意継続(全国健康保険協会)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/voluntary_continuation/index.html - 協会けんぽについて(全国健康保険協会)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/assets/%E7%AC%AC1%E7%AB%A0_%E5%8D%94%E4%BC%9A%E3%81%91%E3%82%93%E3%81%BD%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6.pdf - 会社を退職して国民健康保険に加入したいのですが(横浜市)
https://www.city.yokohama.lg.jp/faq/kukyoku/kenko/hoken-nenkin/20211014092646834.html - 今まで国民健康保険でしたが、職場の健康保険に加入しました。国民健康保険の手続きは必要ですか(横浜市)
https://www.city.yokohama.lg.jp/faq/kukyoku/kenko/hoken-nenkin/20211014095330758.html - 就職・退職に伴う国民健康保険の手続き(大阪市)
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000369739.html - 倒産などで職を失った失業者に対する国民健康保険料(税)の軽減措置(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000004o7v-img/2r98520000004oa7.pdf - 従業員が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/hihokensha1/20141202.html - 退職後の年金手続きガイド(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/service/learn/taishokugo.files/taisyoku.pdf - 会社を退職したときの国民年金の手続き(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20140710-03.html - 【転職をご検討中の方へ】国民年金の加入、保険料免除・納付猶予制度のご案内(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/tokusetsu/taishoku_menjo.html - 国民年金被保険者関係届書(申出書)の電子申請(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/denshibenri_kojin/shinseisho/kankeitodoke.html - 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html - 国民年金保険料(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/hokenryo.html - 国民年金保険料の追納制度(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150331.html - 国民年金保険料を口座振替により納付していますが、新たに就職した場合に口座振替は停止されますか(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/section/faq/kokunen/seido/hokenryo/kozafurikae/20190401.html - 月の途中で入社したときや、退職したときは、厚生年金保険の保険料はどのようになりますか(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/section/faq/kounen/hihokensha/20140902-01.html - 特別徴収にかかる手続きについて(東京都主税局)
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/life/kojin_ju/tokubetsu/tetsuzuki - No.1910 中途退職で年末調整を受けていないとき(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1910.htm - No.2674 中途就職者の年末調整(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2674.htm - 確かめよう労働条件 年次有給休暇(厚生労働省)
https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/study/roudousya_yukyu.html - 総合労働相談コーナーのご案内(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html - 民法 第627条(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 - 労働基準法 第22条・第39条(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049 - 雇用保険法 第12条(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 雇用保険法施行規則 第7条(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/350M50002000003 - 健康保険法 第36条(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070 - 国民健康保険法施行規則 第3条(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/333M50000100053 - 所得税法 第226条(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033 - 地方税法 第321条の5(e-Gov法令検索)
https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226