
税金・お金
2 項目
税金・お金とは|このカテゴリで分かること
退職や転職をすると、毎月の給与から自動的に差し引かれていた税金の扱いが変わります。このカテゴリでは、退職・転職する人が確認したい住民税の手続き、退職金にかかる税金、転職した年の年末調整と確定申告、そして最後の給料の支払いについて、国税庁・自治体の案内と労働基準法をもとに整理します。
対象は、退職日が決まった人、退職金を受け取る予定の人、年の途中で転職した人、退職後に住民税の納付書が届いて戸惑っている人です。税金の制度全体や節税の方法ではなく、「退職・転職のときに、誰が、どの書類で、どう精算するか」に絞っています。健康保険料・年金保険料は 健康保険・年金 で扱います。
はじめにおすすめの3本
迷ったら、まずこの3本から読んでください。残りの記事は、このページ下の項目一覧から、気になるテーマで選べます。
- 退職時の最後の給料はいつ支払われる?|賃金の支払い原則と7日以内の請求の考え方
最後の給料がいつ支払われるかと、退職時に請求できることです。退職前に確認します。 - 退職金にかかる税金|退職所得控除の計算と「退職所得の受給に関する申告書」
退職金にかかる税金と、提出する申告書です。受け取る前に読みます。 - 退職したときの住民税|退職時期で変わる特別徴収の扱いと異動届出書
退職した月によって、住民税の納め方がどう変わるかを確認します。
押さえておきたいポイント(リサーチ)
国税庁、東京都主税局の案内と労働基準法で確認できた内容です。
| 項目 | 確認できた内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 退職所得控除 | 勤続年数20年以下は40万円×勤続年数(80万円未満なら80万円)、20年超は800万円+70万円×(勤続年数−20年)。1年未満の端数は1年に切り上げる | 国税庁 |
| 申告書の有無 | 「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合、支給額に20.42%を掛けた額が源泉徴収され、確定申告で精算する | 国税庁 |
| 中途就職者の年末調整 | 前の勤務先の給与と源泉徴収税額は、前職の源泉徴収票などで確認する。確認できないときは年末調整ができず、確定申告で精算する | 国税庁 |
| 住民税(6月〜12月の退職) | 特別徴収できなくなる残りの税額は、原則として普通徴収(本人が直接納付)に切り替わる。本人の申し出があれば、給与や退職金から一括で特別徴収できる | 東京都主税局 |
| 住民税(1月〜4月の退職) | 5月31日までに支払われる給与や退職金が残りの税額を超える場合は、本人の申し出がなくても一括で特別徴収する | 東京都主税局 |
| 最後の給料 | 退職の場合、権利者の請求があれば、使用者は7日以内に賃金を支払い、労働者の権利に属する金品を返還する(労働基準法23条) | 労働基準法 |
国税庁の案内では、令和9年分以後は所得税と復興特別所得税に加えて防衛特別所得税も含めた表記になっています。住民税の取り扱いは市区町村によって細部が異なることがあるため、最新は公式で確認してください。
よくある疑問
Q. 退職後、住民税の納付書が届きました。なぜですか。
A. 6月から12月に退職した場合、給与から差し引けなくなった残りの税額は、原則として本人が納める普通徴収に切り替わるためです。時期ごとの扱いは 退職したときの住民税|退職時期で変わる特別徴収の扱いと異動届出書 にまとめています。
Q. 転職先で住民税を引き続き給与から引いてもらえますか。
A. 前の勤務先が「給与所得者異動届出書」に新しい勤務先を記入して提出するなど、両社の間で手続きをすれば、特別徴収を続けられる場合があります。手続きの流れは 退職したときの住民税|退職時期で変わる特別徴収の扱いと異動届出書 を参照してください。
Q. 退職金に税金はかかりますか。
A. 退職所得として、退職所得控除を差し引いたうえで計算されます。申告書を出すかどうかで源泉徴収の方法が変わるため、退職金にかかる税金|退職所得控除の計算と「退職所得の受給に関する申告書」 で確認してください。
Q. 年の途中で退職し、年内に再就職しませんでした。確定申告は必要ですか。
A. 年末調整を受けていないため、確定申告で精算することになるのが一般的です。必要になる場面は 転職・退職した年の年末調整と確定申告|前職の源泉徴収票が必要になる場面 で説明しています。
編集部の見解
退職と税金の関係で戸惑いが多いのは、「税金が増えた」のではなく、「納め方が変わった」ことに気づきにくい点だと考えます。住民税は前年の所得に対して後から納める仕組みのため、退職して収入が減った年にも前年分の納付が続きます。退職前に、残りの住民税がどのように精算されるかを勤務先に確かめておくと、退職後の資金計画が立てやすくなると考えます。
また、退職金の申告書や前職の源泉徴収票のように、「出すか出さないか」「受け取ったかどうか」で後の手間が変わる書類が多いのも特徴です。退職時に受け取る書類と、転職先に出す書類を一覧にして、退職前に確認しておくことをおすすめします。
なお、本ページは一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の税務上の助言ではありません。具体的な計算や申告は、税務署や市区町村、税理士などに確認してください。

