退職の悩み

仕事を辞めたいのに辞められないとき辞められない理由と抜け出すための5つの手順

仕事を辞めたいのに辞められないと悩む人は少なくありません。辞められなくなる理由を「気持ち」「職場」「お金」に分けて整理し、法律上は退職の意思を伝えれば辞められること、自分で言えないときの選択肢、抜け出すための5つの手順をまとめます。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。当サイトについて

「もう辞めたい」と思いながら、毎朝会社に向かっている。上司の顔を思い浮かべると言い出せない、人手が足りないのに抜けたら迷惑がかかる、辞めたあとの生活が不安。そうやって何か月も、ときには何年も過ぎてしまう人は珍しくありません。

辞めたいのに辞められないのは、あなたの意志が弱いからではありません。多くの場合、職場の状況やお金の不安が重なって、動けなくなっているだけです。このページでは、辞められなくなる理由を整理し、そこから抜け出すための手順をまとめます。

辞めたいのに辞められない人は珍しくない

マイナビキャリアリサーチLabの調査(2024年)では、直近1年間に転職した正社員のうち16.6%が退職代行サービスを使っていました。利用した理由の上位は「引き留められた(引き留められそうだ)から」40.7%、「自分から退職を言い出せる環境でないから」32.4%、「退職を伝えた後トラブルになりそうだから」23.7%です。

つまり、「辞めたいと言えない」「言っても辞めさせてもらえない」という悩みは、転職した人の中でも決して少数派ではありません。

辞められなくなる3つの理由

1. 気持ちの理由

  • 上司が怖い、怒られそう、責められそう
  • 「今辞めたら逃げだと思われる」「もう少し頑張れば変わるかもしれない」と考えてしまう
  • 入社して日が浅い、または長く勤めていて言い出しにくい
  • 同僚に迷惑をかける罪悪感

2. 職場の理由

  • 人手不足で「後任が見つかるまで待って」と言われる
  • 退職の話をすると話をそらされる、相手にされない
  • 「辞めるなら損害賠償を請求する」などと言われた

3. お金と先の見通しの理由

  • 次の仕事が決まっていない
  • 貯金が少なく、収入が途切れるのが怖い
  • 失業保険や健康保険の手続きがよくわからない

自分がどれに当てはまるかを書き出してみると、「本当に問題なのは何か」が見えやすくなります。気持ちの問題なのか、職場が辞めさせてくれない問題なのか、お金の問題なのかで、取るべき手が変わるからです。

法律上は、退職の意思を伝えれば辞められる

正社員のように雇用期間の定めのない働き方であれば、民法第627条により、労働者はいつでも退職を申し入れることができ、申し入れから2週間がたてば雇用契約は終わります。会社の承諾は条件になっていません。

就業規則に「1か月前までに申し出る」などの定めがある場合は、円満に辞めるためにできるだけ合わせるのが望ましいですが、会社が「認めない」と言っても、辞める権利そのものがなくなるわけではありません。

契約社員など期間の定めのある契約の場合は、原則として期間の途中では辞められませんが、やむを得ない事由があればすぐに辞めることができます(民法第628条)。詳しくは会社が辞めさせてくれないときの対処で説明しています。

抜け出すための5つの手順

  1. 辞めたい理由を書き出す:人間関係、長時間労働、仕事内容、給料など。改善の余地があるものと、ないものを分ける
  2. 辞めた方がいい状況か確かめる:心身の不調や違法な働かせ方があれば、我慢を続ける理由はありません(会社を辞めた方がいいサイン)
  3. お金の見通しを立てる:最後の給料、有給休暇、失業保険がいつ・いくら入るかを確認する(退職時の最後の給料はいつ支払われる?、失業保険のもらい方)
  4. 退職日と伝え方を決める:就業規則の申出期限を確認し、退職日から逆算する(就業規則で確認する退職のルール、退職を言い出せないときの切り出し方)
  5. 自分で言えない・言っても辞められないなら、人の力を借りる:家族、公的な相談窓口、退職代行サービスなど

手順4までで動ける人は、退職の手続きの流れに沿って進めれば大丈夫です。

自分で言えないときに頼れるところ

公的な相談窓口

都道府県労働局や労働基準監督署の中にある「総合労働相談コーナー」では、退職や職場のトラブルについて無料で相談できます。会社に辞めさせてもらえない、脅されているといった場合も相談の対象です。

退職代行サービス

上司と話すこと自体が大きな負担になっている場合は、本人に代わって会社に退職の意思を伝える退職代行サービスを使う方法もあります。費用はかかりますが、依頼したその日から会社と直接やり取りしなくて済むことが多く、「言えない」という一番の壁を越えられます。

退職代行には運営元が民間企業・労働組合・弁護士の3種類あり、できることが違います。仕組みと違いは退職代行とは、選び方は退職代行の選び方と使う流れにまとめています。

※ここで紹介する退職代行サービスはアフィリエイト広告(PR)です。

退職代行サービス

  • 退職代行SARABA:運営元は労働組合(公式サイトの表記)。退職日や有給休暇の消化などを会社と交渉できる。料金は税込24,000円で、追加料金なし(公式サイトの表示)
  • 弁護士法人みやびの退職代行:運営元は弁護士。交渉に加えて、未払い残業代の請求や損害賠償を求められたときの対応も任せられる。料金は税込27,500円から(コースにより77,000円まで。残業代などの回収は回収額の20%+税)

料金と対応範囲は2026年10月27日時点の公式サイトの表示です。申し込む前に公式サイトで確認してください。

くわしく比べたい人へ:退職代行の料金明細(SARABAの総額・保証・運営形態)

「辞めたい」と感じたら、まず心と体を守る

眠れない、食欲がない、朝になると涙が出る、休日も仕事のことが頭から離れない。こうした状態が続いているなら、退職より先に医療機関を受診し、休むことを考えてください。休職や傷病手当金など、収入を保ちながら休む方法もあります(仕事が限界で辞めたいとき)。

辞めることは、逃げではなく自分の生活を立て直すための選択です。辞められない理由を一つずつほどいていけば、出口は必ず見えてきます。

まとめ

  • 辞めたいのに辞められない人は珍しくなく、理由は「気持ち」「職場」「お金」に分けて考えると整理しやすい
  • 期間の定めのない雇用なら、退職を申し入れて2週間で辞められる(民法第627条)
  • 自分で言えない・辞めさせてもらえないときは、総合労働相談コーナーや退職代行サービスを頼れる
  • 心身に不調があるときは、退職より先に受診と休養を優先する

出典(一次情報)

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の雇用契約・手続き・税務・法律上の助言ではありません。制度や基準は改正されることがあるため、最新の内容はハローワーク・日本年金機構・協会けんぽ・国税庁などの公式サイトや窓口でご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。