職務経歴書

職務要約の書き方転職が多い・複数社の場合の組み立てと例文の骨組み

職務要約の書き方|転職が多い・複数社の場合の組み立てと例文の骨組み

職務要約の書き方を、役割(経歴の全体像を短く伝える)、構成要素、複数社を経験している場合のまとめ方に分けて整理します。ハローワークの応募書類パンフレットの考え方を参考にしています。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。当サイトについて

職務要約の書き方とは

職務要約は、職務経歴書の冒頭に置く、経歴の全体像を数行でまとめた文章です。採用担当者は、多くの応募書類を見るため、最初の数行で「この人はどんな経験をしてきたか」をつかめるかどうかが、読み進めてもらえるかの分かれ目になります。

厚生労働省・ハローワークの「職務経歴書の作り方」でも、履歴書の記載内容をそのまま写すような書き方では職務経歴書を作る意味がないとされ、職務の内容や活かせる能力などを詳しく示す書類と位置づけられています。その入口にあたるのが職務要約です。詳細を書く前の「目次」のような位置づけで考えます。

職務要約の書き方の基本

職務要約に入れる要素は、次のとおりです。

要素 内容
経験の期間・職種 どの分野で、何年ほど働いたか
業務の範囲 どんな業務を、どの範囲で担当したか
実績・特徴 事実として示せる成果、工夫、役割
今後への接続 応募先でどう活かせるか(一文程度)

長さは、3〜4行程度が目安です(青森労働局の資料は、書類が長くなる場合に冒頭へ3〜4行の「要約」を置くことを勧めています)。詳しい内容は、あとに続く職務経歴の欄に書くため、要約では要点に絞ります。

職務経歴を書いたあとに、要約を書くと、全体のバランスが取りやすくなります。

職務要約の書き方の具体例

勤務先が複数ある場合の組み立て方を示します。数字は仮のものです。

状況 まとめ方
同じ職種で2社経験 通算の年数と、共通する経験を先に書き、会社ごとの違いを短く加える
職種が変わっている 一貫した軸(顧客対応、数字の管理など)を示し、職種ごとの経験を簡潔に述べる
転職回数が多い 時系列の羅列を避け、経験した分野と、共通して身につけた力を整理する

骨組みの例です。

「営業職として通算○年、法人顧客を中心に提案から納品後のフォローまでを担当してきました。○社目では新規開拓、○社目では既存顧客の維持を担い、それぞれ○○の実績を上げました。この経験を、貴社の○○の業務で活かしたいと考えています。」

書き換えの例

同じ経験でも、書き方で伝わり方が変わります。仮の例で比べます。

弱い書き方 改善した書き方
営業を幅広く経験しました。 法人向けの営業として、新規開拓と既存顧客の維持の両方を担当しました。
様々な業務に携わりました。 受発注の処理から請求書の確認まで、事務の一連の流れを担当しました。
コミュニケーション力があります。 社内の他部署と調整しながら、納期の遅れを防ぐ役割を担いました。

改善後は、「何を」「どの範囲で」が読み取れます。数字を入れられる場合は、件数や期間などの事実を加えます。

職務要約の書き方の実践ステップ

  1. 職務経歴の本文を、先に書きます。
  2. 本文の中から、応募先の求人票と関係の深い経験を、2〜3つ選びます。
  3. 通算の経験年数、主な職種、担当した範囲を、一文でまとめます。
  4. 実績や特徴を、事実として示せる範囲で一文加えます。
  5. 応募先でどう活かせるかを、最後に一文で添えます。
  6. 声に出して読み、長すぎないか、分かりにくい専門用語がないかを確認します。

職務要約の書き方の注意点

  • 要約の内容が、本文や履歴書と食い違わないようにします。年数や社名の不一致は、信頼を損ねる原因になります。
  • 数字を入れる場合は、根拠を説明できるものに限ります。
  • 自己PRの内容を、要約の中で長く書きすぎないようにします。役割の違いは自己PRの書き方で整理しています。
  • 応募先ごとに、強調する経験を調整します。同じ要約を使い回すと、応募先の仕事との関連が伝わりにくくなります。

職務要約の書き方でよくあるミス

  • 経歴の羅列になり、強みが伝わらない。
  • 長すぎて、要約の役割を果たさない。
  • 本文にない内容を、要約に書いてしまう。
  • 抽象的な言葉(「幅広く経験しました」など)だけで終わる。

職務要約の書き方のチェックリスト

  • 3〜4行程度に収まっているか。
  • 経験の期間・職種・範囲が入っているか。
  • 事実として示せる実績や特徴があるか。
  • 応募先との接続が、一文で書かれているか。
  • 本文・履歴書と矛盾していないか。

職務要約の書き方のFAQ(よくある質問)

Q. 職務要約と自己PRは、どう違いますか。
A. 職務要約は経歴の全体像、自己PRは強みとその根拠の説明です。内容が重ならないように分けます。

Q. 職務要約は必須ですか。
A. 必須項目は標題・氏名・日付・職務経歴とされています。職務要約は、追加項目として書くことが一般的です。職務経歴書の書き方にまとめています。

Q. 職歴が短い場合は、どう書けばよいですか。
A. 期間が短くても、担当した業務と、身につけたことを事実の範囲で整理して、簡潔に書きます。

筆者の見解(職務要約の書き方)

職務要約は、「短く書く」ことより「何を書かないか」を決めることが難しい項目だと感じます。私は、応募先の求人票を見て、「この会社がいちばん知りたいことは何か」を一つ決め、それに関係する経験だけを前に出すことを勧めます。すべてを網羅しようとすると、どれも印象に残らなくなるからです。書き方に正解は一つではないため、読み手が数十秒で全体像をつかめるかを、最後の確認基準にしてください。

職務要約の書き方の関連項目

出典(一次情報)

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の雇用契約・手続き・税務・法律上の助言ではありません。制度や基準は改正されることがあるため、最新の内容はハローワーク・日本年金機構・協会けんぽ・国税庁などの公式サイトや窓口でご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。